VGN-NS50B改造②CPU交換候補探し
以前行った2008年製ノートPC Sony VGN-NS50Bの改造について書いています。改造前と改造後の話が前後する箇所がありますが、ご了承ください。
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ぱそこん倶楽部さんの「ノートパソコンのCPUを交換してアップグレードしよう!!!!」を参考にCPUの交換候補を探しました。
STEP-1「CPUを交換する前に確認すること。」
コア名、FSB、ソケットの意味の確認です。自信のない方や知らない方は↑のリンクで確認してください。
STEP-2「自分のCPUを調べる。」
Windows Vista,7
スタートボタン⇒コンピュータを右クリック⇒プロパティ(R)⇒システムウィンドウの赤枠内を確認(画像が無かったので交換後の画像を使用しています)
VGN-NS50BのCPUは「Intel Core 2 Duo P8400(2.26GHz/2コア)」でした。
ぱそこん倶楽部さんの「コア名、FSB、ソケットが同じCPUと交換すべし」という言葉を信じて↓のCPUに絞って交換候補を探しました。
コア名:Penryn
動作周波数:2.26GHz以上
L2キャッシュ:3M以上
FSB速度:1066MHz
TDP:25W程度
対応ソケット:PGA478(ソケットP)
STEP-3「どのCPUに交換可能なのか調べる。」
1.Wikipediaで条件に合うモバイル向けCore 2を確認
ざっと15個の候補が見つかりました。
2.チップセットが対応しているCPUを調べる
①VGN-NS50Bに付いているチップセットを確認する
搭載されているチップセットを確認する方法は2通りあります。
Ⅰ.「VGN-NS50B」で検索→該当する製品情報ページを開く→スペックタブをクリック→赤枠内を確認
Ⅱ.「CPU-Z」を起動→「Mainboard」タブをクリック→赤枠内を確認
VGN-NS50Bに付いているチップセットは「Mobile Intel GM45/GM47 Express Chipset」でした。「GM47」の部分は無視して大丈夫です。
②チップセットが対応しているCPUを確認する
「Mobile Intel GM45 Express Chipset」で検索→Intelの該当する製品情報ページを開く→ページ左側の「対応する製品 プロセッサー」をクリック→「Mobile Intel GM45 Express Chipset」が対応しているCPUの一覧が確認できる
チップセットがQ9000に対応していなかったので除外し、交換候補は14個になりました。
3.BIOSが対応しているCPUを調べる
①VGN-NS50BのBIOSのバージョンを確認する
BIOSを確認する方法は2通りあります。
Ⅰ.システムから確認する
Windows Vista,7
スタートボタン⇒すべてのプログラム⇒アクセサリ⇒システムツール⇒システム情報⇒赤枠内を確認
Ⅱ.CPU-Zを起動→Mainboardタブをクリック→赤枠内を確認
BIOSのバージョンは「R0200Y3」でした。
②「R0200Y3」で検索し、SONYのアップデートプログラムページからBIOSをダウンロードする
ダウンロードしたファイル名は「EP0000208387」でした。
アップデートプログラム | サポート | 個人向け | VAIO | ソニー
③解析ソフト「Intel Microcode List」を使う
配布サイト:Intel Microcode List
ダウンロードした「intelmicrocodelist_v04」を解凍→フォルダ内の「intelmicrocodelist」を実行⇒開いたウィンドウに「EP0000208387」をドラッグ&ドロップ⇒Entrerキーを押す
全部で6つのCPUIDが確認できました。
④CPUIDを調べる
日付の新しい「1067A」に絞って調べます。
CPUID検索サイト:CPUID databaseにアクセスし、ページ左側の「Filter submissions」を↓のように選択し、Filterをクリックします。
Ⅰ.Core 2 Duo Mobileの検索
Filter submissions
Manufacturer:Intel
Family:Core 2 Duo Mobile
Model:空欄
CPUID:1067A
Part number:空欄
http://www.cpu-world.com/cgi-bin/CPUID.pl?MANUF=Intel&FAMILY=Core+2+Duo+Mobile&MODEL=&SIGNATURE=67194&PART=&ACTION=Filter&STEPPING=
Ⅱ.Core2 Quad Mobileの検索
Filter submissions
Manufacturer:Intel
Family:Core2 Quad Mobile
Model:空欄
CPUID:1067A
Part number:空欄
http://www.cpu-world.com/cgi-bin/CPUID.pl?MANUF=Intel&FAMILY=Core+2+Quad+Mobile&MODEL=&SIGNATURE=67194&PART=&ACTION=Filter&STEPPING=
Ⅲ.Core2 Extreme Mobileの検索
Filter submissions
Manufacturer:Intel
Family:Core2 Extreme Mobile
Model:空欄
CPUID:1067A
Part number:空欄
http://www.cpu-world.com/cgi-bin/CPUID.pl?MANUF=Intel&FAMILY=Core+2+Extreme+Mobile&MODEL=&SIGNATURE=67194&PART=&ACTION=Filter&STEPPING=
検索結果
交換候補のうちCPUIDが1067Aなのは11個でした。
4.交換候補決定
CPUを交換する理由はVGN-NS50Bのパフォーマンスの向上です。ですから、P8400と比較して動作周波数がより高く、2次キャッシュがより多い3個のCPUを最終候補として選びました。
値段を調べたところ思っていたよりも高かったですが、クアッド>デュアルなので、まぁ順当なんかな。
ただ、VGN-NS50Bにクアッドコアを載せて動くかどうかは分かりませんし、冷却性能にもどの程度の余裕があるか分からないので、CPUの交換候補は「Intel Core 2 Duo T9900(6M Cache,3.06GHz,1066MHz FSB)」に決定しました。
今更、1万円も使ってVGN-NS50BのCPUを交換するは、金が勿体無いような気がして少し悩みましたが、結局は興味が勝り、ヤフオクで落としました。
「STEP-4 実際にノートPCのCPUを取り替える。」は次の記事に書きます。
追記
コア・ステッピング
いろいろ調べてみたのですが、よく分からなかったのでCPUを交換する際には気にしませんでした。とりあえず「コア・ステッピングは2文字列(M0、C0、E0など)で表され、プロセッサの機能的なフィックスや製造プロセスの改良が施されると変更される」らしいです。
VGN-NS50BのCPUはP8400(コア・ステッピング:M0)⇒P9500(コア・ステッピング:C0)⇒T9900(コア・ステッピング:E0)と2回交換しています。
P8400の発売日はIntelの製品情報ページを見ると「Q3'08」
「CPU World」で調べると2008年7月発売でP9500も同じでした。Intelの第1クオーターは1月からみたいですね。
Release dates of mobile microprocessors (2008)
各CPUのコア・ステッピングはスピードパスの拡張を理由に、P8400(Soket P)「M0」⇒「R0」、P9500(Soket P)「C0」⇒「E0」に2008年11月17日に変更されてました。ちなみにVGN-NS50Bの発売日は2008年10月11日です。
Intel、Core 2 Duo T9600/P8600などのステッピングを変更
発売時期とコア・ステッピングの変更時期が同じなので、P8400からP9500に交換する場合は↓のようにするべきなんだと思います。
P8400(M0)⇒P9500(C0)
P8400(R0)⇒P9500(E0)
ただ、コア・ステッピングが「E0」のT9900がVGN-NS50Bで何の問題も無く動いているので、あんまり拘らなくてもいいんじゃないかと